最近人を勧誘して報酬を得るビジネス、いわゆるネットワークビジネスが巷で流行っているため気を付けて欲しいことを説明していきます。
個人的にネットワークビジネスは否定もしてませんが、肯定もしていません。個人個人の観点でやるか、やらないかは決めればいいと思っています。
※ここでは「ネットワークビジネス=MLM=マルチ」と定義します。
まず初めに以下を理解しておいてください。
・MLM : 連鎖販売取引 → 合法
・ねずみ講 : 無限連鎖講 → 違法
どちらも、人から人へ伝えて会員を増やしていくことには変わりありませんが、仕組みに決定的な違いがあります。
では、具体的にどのように違うのでしょうか?
まずは、ねずみ講からご説明いたします。
ねずみ講
ねずみ講とは俗称であり、正式には無限連鎖講(むげんれんさこう)と呼びます。
参加者が金品を上位会員に支払う一方で、自分より下位の会員を募ることで金品を徴収し、その下位会員が更に会員を募り金品を徴収して…というものである。また徴収された金品は、参加者が属する階層や、勧誘し集めた参加者の数等により、配当の形で還元されるという仕組みを謳っているものも多い。
wikipediaから引用
ネズミ算式に会員を増やしていくためこのような呼ばれ方をしています。
この説明だけだとわかるような、わからないようなだと思いますので、簡単にまとめます。
簡単に言うと、
- 会員になるには多額の入会金が必要。
- ねずみ算的に会
員が増えていく。- 商品の流通が無い。又は自ら誰かを紹介、入会させないと利益が一切ない。
- 上の階層(先に入会した人)が下の階層(後に入会した人)より必ず儲かる。
という仕組みです。
例えば、あなたが友達のAさんに紹介し入会させたとします。
この図のどこが問題かというと、Aさんに全く利益が無いということです。
Aさんは入会金を支払っただけで、商品や、利益の還元が一切ありません。
Aさんが今後誰も紹介できなければ、ただ入会金の払い損です。
もっと大きな組織になった場合を考えてみましょう。
このように、誰かを紹介できた、自分より下の階層の人が誰かを紹介した場合は次々にお金が入ってきますが、誰も紹介できない一番下にいる人たちは損をするだけです。
これは組織が大きくなればなるほど、一番下になる人数も増えていきます。
最初に初めた人は億万長者、後から始めた人はお金を払うだけになってしまいます。
MLM(マルチレベルマーケティング)
次に巷で増えているMLMについてです。
代表的なMLMの会社はアムウェイですね。
MLM、マルチレベルマーケティング、マルチ商法などと呼ばれ、正式には連載販売取引と言います。
個人を販売員として勧誘し、更にその個人に次の販売員の勧誘をさせるというかたちで、販売組織を連鎖的に拡大して行う商品・役務の取引のこと。
これは、
簡単に説明すると、
- 物品の販売(または役務の提供など)の事業。
- 払ったお金に対し、商品やサービスなどの対価がある。
- 階層の順位(入会の順番)は関係なく、努力次第で収入を得ることができる。
という仕組みです。
例えば、あなたが友達のAさんに紹介し、入会させたとします。
この場合は、あなたが紹介したAさんが会社から商品を購入し、その購入額の一部をあなたに配当として還元しています。
Aさんは支払った金額分の商品を頂いており、特に損はしていません。欲しい商品を買っただけです。
あなたは新しい会員に紹介し、商品を購入してもらったため、会社からその分の報酬を得ることができるのです。
※これは一例であり、この他にも様々な形態があります。
組織を大きくした場合を考えると、以下のようになります。
たとえば、購入した商品の10%を紹介者が受け取れる仕組みだとします。
あなたはAさんとBさんの二人に紹介し、商品を購入してもらいました。
Aさんはさらに頑張って4人に紹介し、商品を購入してもらいました。
このように、入会した順序に関係なく、紹介した分だけ収入を得られることができます。
Bさんは誰にも紹介できていませんが、1000円分の商品を頂いているわけです。
※販売している商品が1000円に見合うかは別の話です。
最後に
ここまでで違いが分かっていただけましたでしょうか?
MLMもねずみ講も非常に似ていますが、明確に違いを分けられています。
いま一度言いますが、ねずみ講は違法です。
騙されてやってしまったとしても、逮捕されます。
しっかりと、理解してから行ってください。
もし、誤りや不足があるようでしたらご指摘をお願いいたします。